金魚妻・芳香妻(2巻)ネタバレと感想

「金魚妻」第2巻より芳香妻のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

 

芳香妻(金魚妻2巻)のネタバレ

雪が降るある日、会社員・軒端薫は飲み会の後、男性若手社員・融と一緒にタクシーに乗り込みます。 東京にいる彼女・空夏に突然もう会えないと告げられた融はタクシーで号泣。

泥酔した融をアパートまで送り届けた薫は帰ろうとしますが、年齢が20歳近く離れた融が甘えるのを見て自分なら彼女も安心だろうと少し休憩していくことにします。 融の部屋は光熱費を滞納したために電気も暖房もついていません。

そんな中、融は自分の生い立ちを話し始めます。 融の両親は融が小さい頃に離婚。母親の浮気が原因で、母親は家を出ていったきり合っていないのだそう。 それから友達のお母さんが自分の子供のように接してくれたのだと言います。

ふと、薫はエッセンシャルオイルがテーブルに置かれていることに気が付きます。 実はアロマは融の趣味で、自分を世話してくれた友達のお母さんの香りを再現したいのだと話します。

話を聞くうちに、そのお母さんが融の彼女・空夏だと気付いた薫。 融は空夏が乳がんで、若くて健康な子つ付き合うよう言われたことを打ち明けます。

実は、保険適用外の治療をしている空夏にお金を送っていたために光熱費の支払いも遅れてしまっていたのでした。 融の助けになろうと薫はお金の援助を申し出ますが、お金ではなく、融は元気だったころの空夏の香りに似ている薫の香りを嗅がせてほしいとお願いします。 暗闇の中、融は薫の香りを元にアロマを調合していきます。そして薫をベッドの上で抱きしめ、空夏を感じながら行為をします。

数か月後、融は東京に赴任し、手術で胸を摘出した空夏のお見舞いに行きます。 どうしても空夏を諦めようとしない融に空夏はついに根負けし、二人で暮らすことになったのでした。

 

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芳香妻(金魚妻2巻)の感想

融の空夏に対するまっすぐな愛情が伝わる話でした。空夏からしたら自分の息子と同じ年で、自分は病気でいつまで生きられるか分からず、融の人生の重荷になってしまうかもと関係を切りたくなる気持ちはよく理解できます。

しかし、融にとっては空夏は幼いころからずっと自分を大切にしてくれたかけがえのない存在で、いつの日からか母親以上の存在になっていたようです。空夏に会えないかもしれないという悲しみから、アロマで空夏の香りを作りたいと思うほど、大切に思っていたのですね。暗闇の中で香りが似ている薫と空夏を重ね、行為をするシーンは少し切なさを感じました。

最後には融が大好きな空夏と再会でき、二人で幸せに暮らせることになって本当によかったなと思います！