金魚妻・改装妻～その後～(10巻)ネタバレと感想

金魚妻10巻に掲載されている改装妻～その後～のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

突然いなくなったゆり葉に、家中大騒ぎです。しかしゆり葉は、ただメイクの仕事で地方出張に出ただけ。家族全員が自分の話を一切聞いていないことに、ゆり葉は飽きれました。

そんなゆり葉の滞在先のホテルに訪れたのは、大工の百樹。たまたま契約金を持ち逃げした大工が同じタイミングで姿を消したため、駆け落ちしたんじゃないかと騒ぎになったことも話します。"俺もちょっと疑った。"実はその大工はゆり葉のことを狙っていたため、百樹は少しだけ焦っていました。

それで本当に駆け落ちしてないか確認するために家族にウソまでついて、新幹線に飛び乗った百樹。ホテルのガウンを纏っただけのゆり葉の後ろに立つと、そのガウンを脱がせました。

百樹の背中には立派なタトゥーが彫られています。百樹に抱かれながらゆり葉はそのタトゥーを隠して、無事に家族とプールに行けたのかを気にしていました。しかし、百樹はプールに行っていません。タトゥーを隠したことさえ、家族に話しませんでした。

ゆり葉にタトゥーを隠してもらって百樹が気付いたのは、本当の自分の気持ちです。

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翌朝、ホテルのバルコニーで百樹は寄生虫に侵された蝶の蛹を見つけました。このままじゃ死んでしまう蛹を丁寧に部屋に持ち帰った百樹は、応急処置を施します。 百樹に手当される蛹に、夫や姑に潰されそうになっている自分を重ね合わせたゆり葉は"かわいそうね。"と呟きました。

蛹は羽化する前に一度体を完全に溶かします。そして、もう一度体を作り直し、美しい蝶へと成長して、羽ばたいていきます。

蝶の手当てが終わった百樹の腕に抱かれながら、"帰るつもりはないわ。"とゆり葉は呟きました。

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ゆり葉も辛い立場ですね。マザコン気味の夫とヒステリックで過干渉な姑の間にいたら、頭がおかしくなってしまうのもわかります。そんな彼女の拠り所になったのは百樹。結局、ゆり葉は百樹と生きる道を選ぶようですね。 その道が美しい蝶になれるかはわかりませんが、きっと今よりは良いはずです。そう信じているからゆり葉は帰らないことを決めたのかなと思いました。