【第43話更新】一ノ瀬家の大罪・あらすじ（ネタバレあり）・考察と感想 ｜ ジャンプ＋

「ジャンプ＋」に掲載されている「一ノ瀬家の大罪」のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

夢の中に集められる一ノ瀬家

【41話】家出して数年、弟に付き添って久方ぶりに帰省する颯太。新幹線の中でお茶を飲む2人ですが、何だか妙な甘さを感じます。その後、颯太と翼は夢の中で奇妙な体験をして……？

【42話】実は、一ノ瀬一家は何者かによって睡眠薬を盛られ、全員が幸せな夢の中に閉じ込められている状況だったのです。一ノ瀬を眠らせた犯人は、なんと、父の翔でした。翔は、家族を夢の中に止め、苦しみから解放し、幸せを守り続けていきたいのだと言い出します。

【43話】家族を目覚めさせるために奮闘する颯太と翼。まずは最大の難関とも言える母・奈美子に話をつけることにします。奈美子はこれまでと違って颯太たちの話に耳を傾け、どこからどう見ても「良い母親」にしか見えません。しかし、理想の母親となった奈美子は、話の途中でどこか瞳に生気を失っているようにも見えて……？

数々の違和感

颯太の祖父母は認知症を患っていました。しかし祖母の方は軽度の認知症だったはず。それが現在は2人とも寝たきりになっているのだそう。あまりにも急激な祖父母の病状の悪化は違和感が拭えません。また、実家に着いた翼がインターホンを押して出てきたのは見知らぬ「山内」という名の人物でした。明らかに何かがおかしいと感じる翼。違和感の理由は、翼も颯太も父親に睡眠薬を盛られて夢の中にずっと閉じ込められていたからなのでした。

家族を目覚めさせたい

翼と颯太は夢から目覚めたいと強く願いますが、2人が目覚めるだけでは一ノ瀬家の窮地を救ったことにはなりません。一ノ瀬家全員が自ら目覚めたいと願う必要があると考えた颯太達は、父が作ろうとしている偽の楽園を打ち壊すために、行動を開始します。

記憶の引継ぎ

夢の中では時が巻き戻っています。そしてそれぞれが「理想の家族」の役割を担っているようです。しかし、そんな家族たちの表情には時折影が下りたように暗く沈みかえっています。その表情が意味するものは一体何なのでしょうか。もしかしたら母を始めとした家族たちは、「過去の悲惨な家族関係」の記憶を引き継いだままで、今目の前に広がる光景が夢であると自覚しているのかもしれません。

現実の苦しみから家族を解き放って、夢の中で幸せを保ち続けたいという父・翔の願い。サイコパスでありながらも底抜けに家族思いなところがどこか憎めません。しかし、翔が作り上げようとしている家族の幸せは、どう考えても幻です。

偽りの世界の中で生き続けることのほうが、一ノ瀬家族にとっては苦しみになるのではないでしょうか。現に、翼と颯太は夢から目覚めたいと強く願っていますよね。

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