私たちはどうかしている・第69話のネタバレと感想｜BELOVE5月号

2021年4月1日発売の「BELOVE」5月号に掲載されている「私たちはどうかしている」第69話のネタバレと感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

 

私たちはどうかしている・第69話のネタバレ

栞の短刀を持ち出した女将は七桜を刺そうと襲ってきましたが…彼女を庇おうとして多喜川が代わりに刺されてしまいました…！

刺された多喜川は苦しみながら女将を見据え、これであなたを警察に突き出して罪という名の地獄に道連れにできる…と言い出しました。

道連れという言葉に反応する七桜と椿。 椿は父を殺したのはあんたかと口に出します。

僕がやった…と呟く多喜川。

しかし七桜には多喜川が嘘をついているということがわかっていました。

女将は唐突に、多喜川美由紀（多喜川の母）がちゃんと自分を殺してくれればこんなことにはならなかったと呟きだします。

 

かつて―――自殺未遂をした美由紀の見舞いにわざわざやってきて、そんなんじゃ秀幸の心は戻ってこないと言葉を投げかける女将。 女将は自分が憎いか？と言って美由紀に包丁を渡します。

憎いならば消せばいい。 明日の夜また秀幸さんが会いに来てくれるの、彼はすごく優しくて愛してくれるの。 と彼女をけしかけるような言葉を残して、女将は病室を去っていきました。

 

美由紀はその夜、フードを被って女将に言われたことを実行に移そうとするのですが…彼女は女将と間違えて樹を刺してしまったのでした。

女将がなぜ自分を殺すように美由紀にけしかけたのかというと…。 自分が美由紀に刺され、死の間際に隣で寝ている幼い椿に「百合子がやった」と言い残して自分が死ねば、百合子を殺人者に仕立て上げることができ、そうなると樹と彼女は永遠に一緒になれないと考えたのです。 つまり女将は自分の命をもってして2人を引き裂こうとしたわけですね。

あの夜椿が月明かりの下で見た人影は多喜川ではなく、その母・美由紀だったのでした。 多喜川は血塗れで帰ってきた母親の罪を自らが被ろうとしていたのです。

 

真実を知った多喜川は逆上して、落ちていた小刀で女将を刺そうとします。

しかし七桜がそれを止めました。 こんなことをしても多喜川が傷つくだけ…女将が死んでも誰も幸せにはなれない…多喜川に人殺しになってほしくない！と涙ながらに訴えます。

それを聞いた多喜川は冷静を取り戻し、ますが、女将は多喜川に自分を刺し殺すように言葉巧みに誘導します。

七桜は多喜川に抱きつき、これからも多喜川に美味しいお菓子を作り続けたいと話しました。

その刹那、彼の脳裏に浮かんだのは…かつて父親が和菓子を買ってきて家族みんなで食べていた思い出です。

多喜川は涙を流してその場に泣き崩れます。

 

しかしその後、警察に突き出すはずだった女将の姿がどこにもなくなってしまい…！？

 

その頃女将は、放心状態でフラフラと町を歩いていました。

樹の名前を呼びながら、もうどこにも行くところがないの…と呟く女将。

するとどういうわけか、向こうのほうに幼い椿を抱いて微笑んでいる樹の姿が見えます。

女将は樹さん！椿！そんなところにいたのね…待ってすぐそっちに行くわ！と駈け寄りました。

辺りに鳴り響くのは踏切の音。 電車が近づいてきます。

女将は2人に手を伸ばしますが、触れようとした瞬間にフッと2人の姿が消え失せてしまいました。

気付けばそこは、線路の上。 顔をあげるとすぐそこにはすでに電車が迫っています。

女将はこれが自分への罰なんだと、死を受け入れて佇みました。

しかし直後、彼女を突き飛ばして助けたのは椿…！

女将の代わりに椿の目の前に電車が迫ります。

刹那、彼の頭に過ったのは、父親が最後に残した「今日子を護ってやってほしい」という言葉でした。

 

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私たちはどうかしている・第69話の感想

この距離は避けようがない気がします…。 やっとすべての真相が明らかになって真実にたどり着いたというのに…。

にしても自分の命を使ってまで樹と百合子を引きはがそうなんて女将の愛憎はものすごいですよね。 最初から女将は椿が手に入らないなら死のうと望んでいたのではないでしょうか。 死の方法として自分が少しでも報われる結末というのが、樹と百合子を引きはがすことだったんでしょうね。 なんとも報われなさすぎる恋です。