来世は他人がいい・第32話のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想 ｜アフタヌーン

「アフタヌーン」に掲載されている「来世は他人がいい」第32話のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

自分を捨てろと促す霧島

胸を刃物で刺された霧島は重傷です。吉乃も足を負傷し、思うように動けません。 外は雨が降っており、スマホは充電切れ。絶望的な状況です。

それでも吉乃は霧島を引きずってでも病院へ連れて行こうとします。 頭を打ったであろう霧島の身体を動かすのは危険が伴いますが、このままでは雨で体が冷えて体力が奪われてしまいます。

そんな2人の元に、島葦が現れました。吉乃はすぐに救急車を呼ぶように島葦に要請します。

するとそんな2人の背後で、唐突に霧島が立ち上がりました。病院に行こうと促す吉乃ですが、霧島は聞く耳を持ちません。

霧島は一方的に自分の意志のみを伝えてきます。その内容は、足手まといの自分をここに置き去りにして、吉乃を安全な場所に逃がしてやってほしいという、島葦に対するお願いでした。

島葦は舌打ちをすると、半ば強引に吉乃を車で連れて行ってしまいます。後に残されたのは、雨の中血塗れで仁王立ちして立ちすくむ霧島の姿だけでした。

霧島の安否は？

霧島を引きずってでも病院へ連れて行こうとした吉乃。しかし、その行動は霧島に「自分を諦めさせる」決断をさせてしまいました。

霧島は、吉乃一人なら逃げられる可能性もあるけれど、自分を引きずりながら逃げていては2人とも命を落としてしまうだろうと察してしまったのです。

車でそのまま病院まで逃げればいいのではないかと思われましたが、もしかしたら霧島は自分の命が残りわずかであることを察してしまっているのかもしれません。

霧島はもどるつもりなのか

霧島は吉乃に対して、アザミの言葉は全て自分が説明するから、稲森には余計なことを何も言うなと念を押します。どうやら霧島は自分の言葉で稲森と話をするつもりはあるようです。

だとしたらやはり一緒に車で避難するのが妥当な案だとは思いますが、どうやら霧島には何か考えがある模様です。

ただ吉乃を送り出す霧島の表情に力がなかったのが気になります。

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女の吉乃が高身長男性の霧島を運ぶのは無理に等しい行為にも見えました。文字通り霧島を引きずりながら何とか移動しようとする吉乃でしたが、まったく移動できていませんでした。「何とかしたいのにどうにもならない」という吉乃の焦りと必死さがうまく表現できており、臨場感のあるシーンでした。実際には絶望的なシーンなのですが、吉乃は感覚がマヒしているのか無理難題なことを“できるはずだ”と信じ込み、実行しようとしているように見えました。