サレタガワのブルー・第144話,145話のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想 ｜サレタガワのブルー

「マンガMee」に掲載されている「サレタガワのブルー」第144話,145話のあらすじ（ネタバレあり）・考察と感想です。

文字のみのあらすじとなっておりますが、ネタバレ注意です！

それぞれのハッピエーンド

梢と暢がハッピーエンドを迎えてから、6年の歳月が流れています。
最終話でもある今話は、登場人物たちの“その後”が明らかに。

実家に戻った藍子は、3年のチャージ期間を経て、現在は都内のぼろアパートで一人暮らしを始めていました。雑貨屋で務める彼女は、今は男よりも仕事に精を尽くす生活を送っています。

藍子から和正を奪ったともみは、2児の子育てをしながら現在も元同級生の男と不倫を継続中です。そんなともみは3人目を身籠りますが、和正の子か不倫相手の子かは定かではなく、またそれに対して罪悪感の欠片も感じていませんでした。

藍子の体を貪るだけ貪って呆気なく捨てた金持ちの龍志は、仕事で悪事を働いて逮捕起訴されるという衝撃的な展開を迎えます。どうやら龍志は今後、社長の座を弟に奪われる見通しです。

梢にストーカー行為をしていた水無瀬と、暢に度が過ぎる片思いをし続けてきた乃愛は、道端で出会ったのをきかっけに互いに一目惚れしてしまいました。

たみくんは職場の後輩とついに結婚！結婚式には暢や梢も参加し、友人としてスピーチも行います。

それから1ヶ月後、暢と梢の間には、茉由紀という名の女の子が誕生するのでした。

不倫した側の“その後”について

不倫がテーマになっている本作ですが、最終回で一番印象的だったのは、不倫した側である藍子がある程度ハッピーエンドを迎えているという点でした。

彼女は思いのほか順調で、なんと現在は店長候補として目にかけてもらっているのだそうです。男に依存して生きてきたあの藍子が6年でここまで成長するなんて驚きですよね。

ともみと和正の夫婦ですが、実は和正の事業が失敗し、現在2人は貧困生活に苦しんでいます。そんな危機的状況にも関わらず、ともみは夜のスナックのバイトに言ってくると嘘をついて、元同級生と不倫関係を続けていくのです。しかもそんな中でともみは3人目を妊娠するという、信じられない展開に……。

悲惨すぎる和正の人生

つまり和正は、自分の子供かどうかもわからない子たちを、貧困の中育てていかなくてはいけないという、悲惨すぎる人生を歩むことになってしまったのでした。こうしてみると和正が一番不憫というか可哀想に思えてきます。しかしそもそも不倫を始めたのは和正なので、身から出たサビとも言えます。

実際のマンガを無料で今すぐ読みたい方は電子書籍サイトの無料ポイントを使用するのがおススメ！

梢と暢が夫婦として結ばれ、新しい家族の誕生まで見ることができた最終回に大満足でした！新しく生まれた女の子の名前は「茉由紀」です。暢の今は泣き初めての彼女・茉拓から一文字とっているんですね。

不倫した側である藍子が微妙にハッピーエンドだったことについては賛否両論別れそうではあります。おなじ不倫した側の和正はかなり悲惨な人生に転落していたので、藍子と和正で処遇の差を感じずにはいられません。

しかし和正も途中まではともみと幸せに暮らしていたんですよね。その最中で再び不倫をしたために、ともみからの愛が冷めてしまって現在に至るといった感じなので、もしかしたら作者は「不倫しても真摯に頑張れば起死回生できるけど、反省しないままなら落ちるところまで転げ落ちるだけ」ということを伝えたかったのかなぁと思いました。

4年近くにわたる長期連載。不倫の制裁が終わった後のストーリーが意外に長くて、最後まで楽しめました。

作者コメントでは「書き残したことは紙の単行本に載せたい」という趣旨のコメントが残されています。さらに、次回作がすでに水面下で始動しており、連載開始の予定は2023年の夏秋頃だとのことでした！セモトちか先生の次回作に大期待です！